APSG全体会議報告
APSG全体会議 (日時 1999年10月20日 午後)
今回のAPSG全体会議は、北京、タヒチについで通算3回目の集会である。また、拡大運営会議が10月21日に開催された。
討議の概要:
議論の概要は以下の通りである。
代表者であるYe Shuhua博士が、プログラムの歴史、目的と組織をレビューした。
Pearlman博士によって、APSGに係るNASAに対する提案であるNRA-98-OES-13がNASAによって受理されたことが報告された。この提案は、上海天文の天文台のYe Shuhua博士が主任研究員となり、80人の共同研究者(14ヶ国)からなるものである。
Manning博士も、AUSLIGによるアジア太平洋の地域のメタ・データベースの設立について報告した。
さらに、各課題の研究グループから以下の活動報告がなされた。
SWG 1を代表してFreymueller博士は、現在、中国(CMONOC)における観測網の紹介がなされた。それは、25の連続GPS曲、毎年定期的に観測される56の局と10年毎に、観測される約1000の局からなる地殻変動観測網である。
Murakami と トレヴァー・ベーカーは、SWG2とSWG3の目的の簡単な概要と計画を報告した。
さらに、APSGの組織についての現在の考えとプログラム管理委員会に関するメンバーの追加が論議された。
全体会議においては、APSGの今後の活動のあり方について参加者を含めた自由討論の形で討論し、参加者から以下のコメントが寄せられた。
1.国際的なLithosphere事業や地震学との連携の下に活動することが、非常に重要である。我々は、他のグループと協調して学際的に活動すべきである。
2.防災面のテーマの扱いには多少の整理が必要ではないか? 例えば地殻変動による地震発生ポテンシャル評価地図の編集は、関連する科学にとって非常に重要な貢献である。
3.地殻歪み見積もりのためのネットワークのデザインが、我々が理解しようとしている発生ポテンシャルを見積もることを保証する精度を与えることを念頭に置いて、開発される必要がある。
4.データのリリース・交換が重要である。
以上の議論を受けて開催された、10月21日の拡大運営会議においては、
活動範囲の見直し、運営組織の改革、Home Pageの拡充について、Ye Shuhua博士が案をとりまとめ、提示すること、次回の科学集会を2000年6月に日本において開催されるWPGMのセッションとして提案すること。その準備は松坂氏(国土地理院)と、C.K.Shum(OSU)が連携して行うこと等を決議した。
村上 亮