日本測地学会賞坪井賞
日本測地学会賞坪井賞は、測地学の発展に大きな寄与をされた故坪井忠二先生の業績を記念し、測地学の分野で特に顕著な業績を揚げ た若手研究者を奨励するために設けられた賞です。さらに、組織的研究 が要求されるという測地学の特性から団体研究が重要な意義を有することに鑑み、顕著な業績をあげた団体を顕彰する団体賞も2001年に設けられました。今までの受賞者と受賞記念講演論文の題目(または受賞対象の研究)は次の通りです。
個人賞
- 第32回(2024年10月) 三井 雄太(静岡大学理学部)
地震学的要素を取り入れた測地学研究の新展開 - 第31回(2023年10月) 松尾 功二(国土交通省国土地理院)
人工衛星による重力観測から捉えた地球の質量収支および形状に関する研究 -特に陸水変動研究への応用と重力ジオイドモデルの構築- - 第30回(2022年10月) 加納 将行(東北大学)
測地データに基づく沈み込み帯における断層の摩擦特性とすべりの多様性に関する研究 - 第29回(2021年10月) 該当者なし
- 第28回(2020年10月) 横田 裕輔(東京大学)
GNSS-A 海底地殻変動観測による南海トラフ海底下のプレート間固着の検出およびその高感度化に基づく浅部スロースリップイべントの発見 - 第27回(2019年10月) 風間 卓仁(京都大学)
陸水質量移動に伴う重力擾乱の物理的モデリング - 第26回(2018年10月) 高田 陽一郎(北海道大学)
InSARとGNSSによる東北地方太平洋沖地震前と後の内陸地殻変動様式の解明 - 第25回(2017年10月) 宗包 浩志(国土地理院)
キネマティックGNSS時系列に含まれる微小信号の抽出 - 第24回(2016年10月) 原田 雄司(澳門科技大学太空科学研究所)
潮汐の応答係数に基づく月の深部構造の制約 - 第23回(2015年10月) 太田 雄策(東北大学大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センター)
リアルタイム・キネマティックGNSSデータ解析の高度化およびそれにもとづく巨大地震の震源断層即時推定手法に関する研究 - 第22回(2014年10月) 佐藤 まりこ(海上保安庁海洋情報部)
海底地殻変動観測の包括的精度評価と東北日本沖における海底地殻変動の解明 - 第21回(2013年10月) 伊藤 武男(名古屋大学)
測地学的手法を総合的に活用した地球内部構造とダイナミクスの解明 - 第20回(2012年5月) 田中 愛幸(東京大学地震研究所)
球成層粘弾性地球モデルを用いた巨大地震による地殻変動及び重力場の時空間変動に関する理論計算手法の確立 - 第19回(2011年5月) トーマス・ホビガー(情報通信研究機構)
宇宙測地技術における電波伝播の高精度補正 - 第18回(2010年5月) 西村 卓也(国土地理院)
測地学的データに基づくプレート間相互作用の解明 - 第17回(2009年5月) 新谷 昌人(東京大学地震研究所)
レーザー干渉法の精密測地観測への応用 - 第16回(2008年5月) 藤田 雅之(海上保安庁海洋情報部)
海底地殻変動観測のための精密海底測位手法の確立などの海洋測地学への貢献 - 第15回(2007年5月) 向井 厚志(奈良産業大学情報学部)
測地観測における環境影響の解明とその活用 - 第14回(2006年5月) 宮崎 真一(東京大学地震研究所)
GPS観測データを用いた長基線キネマティック測位の高度化と震源過程の研究に対する新たな展開 - 第13回(2005年5月) 畑中 雄樹(国土地理院)
地球センサーとしてのGPS連続観測網の高度化―GPS観測量に含まれるシグナルとノイズの分離― - 第12回(2004年5月) 大坪 俊通(情報通信研究機構)
衛星レーザー測距データの高精度解析に関する研究 - 第11回(2003年5月) 松本 晃治(国立天文台地球回転研究系)
海洋潮汐モデルNAO.99bの構築と普及 - 第10回(2002年5月) 徐 培亮(京都大学防災研究所)
ランダム テンソルとその地球科学への応用 - 第9回(2001年6月) 飛田 幹男(国土地理院)
合成開口レーダー干渉法の高精度化と地殻変動解析への応用 - 第8回(2000年6月) 古屋 正人(東京大学地震研究所)
地球システム科学的手法による極運動の励起源の解明 - 第7回(1999年6月) 黒石 裕樹(国土地理院)
日本のジオイドの重力手法による精密決定 - 第6回(1998年5月) 松本 剛(海洋科学技術センター)
深海潜水船による海底重力測定 - 第5回(1997年3月) 仙石 新(海上保安庁水路部)
表面力と衛星測地技術 - 第4回(1996年3月) 日置 幸介(国立天文台地球回転研究系)
プレート運動と変形の宇宙測地計測 - 第3回(1995年3月) 村上 亮(国土地理院)
GPS精密軌道決定とその新しい応用-国土地理院におけるGPS精密軌道追跡- - 第2回(1994年3月) 福田 洋一(京都大学理学部)
日本およびその周辺のジオイドの精密決定 - 第1回(1993年3月) 大久保修平(東京大学地震研究所)
地震および火山噴火によって生じる重力とポテンシャルの変化-ディスロケーション理論に基づく定式化
団体賞
- 第24回団体賞(2024年10月) PIXEL(PALSAR Interferometry Consortium to Study our Evolving Land surface)(設立者・歴代代表:古屋正人、青木陽介、小澤拓、田中明子、福島洋、安藤忍、高田陽一郎、奥山哲、木下陽平)
国内のSAR利用研究拡大への貢献 - 第23回団体賞(2023年10月) GGOS Japan(代表:大坪俊通、宮原伐折羅)
全球測地観測システム(GGOS)のAffiliateとしての測地学への貢献 - 第22回団体賞(2022年10月) 該当なし
- 第21回団体賞(2021年10月) 該当なし
- 第16回団体賞(2016年10月) GPS大学連合(代表:加藤照之)
日本におけるGPS観測研究の基礎の確立とGPSによる地殻変動の先駆的観測研究 - 第13回団体賞(2013年10月) 東北大学大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センター海陸測地観測グループ(代表:藤本博己)
海陸統合測地観測に基づく2011年東北地方太平洋沖地震に関する研究 - 第11回団体賞(2011年5月) 測地衛星「あじさい」開発グループ(代表:橋本英一)
測地衛星「あじさい」の開発と観測による測地学への貢献 - 第10回団体賞(2010年5月) RISE(Research In SElenodesy)月探査プロジェクト(代表:河野宣之)
月探査周回衛星(SELENE)計画における月の測地学の推進 - 第9回団体賞(2009年5月) ALOS/PALSARによるInSAR観測のシステム開発・運用研究グループ(代表:島田政信)
「だいち」搭載の合成開口レーダー(PALSAR)によるInSAR観測の高度化の実現 - 第8回団体賞(2008年5月) 科学技術振興調整費「GPS気象学:GPS水蒸気情報システムの構築と気象学・測地学・水文学への応用に関する研究」の研究担当者 (代表:岩淵哲也、小司禎教)
GPS気象学:GPS水蒸気情報システムの構築と気象学・測地学・水文学への応用に関する研究 - 第7回団体賞(2007年5月) 南極観測・測地地球物理研究グループ(代表:神沼克伊)
南極大陸のダイナミクス:測地学的研究の幕開けとしての1990年代の貢献 - 第6回団体賞(2006年5月) 国土地理院(代表:村上真幸)・海上保安庁海洋情報部(代表:仙石 新)
日本測地系の世界測地系への移行の実施 - 第5回団体賞(2005年5月) 海上保安庁衛星レーザー測距グループ(代表:佐々木稔)
人工衛星レーザー測距観測による測地学、衛星軌道決定への貢献及び我が国測地系への世界測地系の導入 - 第4回団体賞(2004年5月) 西南日本重力研究グループ(代表:志知龍一・山本明彦)
西南日本重力データベースの構築および公表 - 第3回団体賞(2003年5月) 国土地理院GEONETグループ(代表:熊木洋太)
GPS連続観測システム“GEONET”とその展望 - 第2回団体賞(2002年5月) 通信総合研究所VLBI技術開発グループ(代表:近藤哲朗)
VLBI測地技術の開発とプレート運動の実証 - 第1回団体賞(2001年6月) BAYTAP-G開発グループ(田村良明(代表)、大江昌嗣、佐藤忠弘、中井新二、石黒真木夫、赤池弘次)
潮汐プログラムBAYTAP-Gの開発研究