セッション12報告
GPSのデータ品質管理とハードウエア/ソフトウエアの技術的問題


 このセッションにおける講演では、多くのデータ出力を生み出す高速解法が可能な高速高品質のGPS技術が継続的に研究されていることを明白に示した。

 幾つかの講演 (浪江 & 安田;Martin & Jahn;Doeller)は、ある地域内で高精度な実時間測位 (cmレベル) を行うための実時間キネマティック (RTK) システムの開発についてなされた。 システムの詳細は各国間で異なるが、全て電波に載せられた時刻、大気及び電離層の補正値を実時間で受信するGPS受信機を使用している。 RTKの補正値はGPS基準局ネットワークからのデータを使用して計算されている。 基準局からの参照データの収集、補正値の計算、送信センタへのRTK補正値の送信、そしてRTK補正値の送信が 数秒以内になされる。

 幾つかの講演では、実時間に近い処理でその精度を制限する誤差の減少を扱っていた。 Zumberge等はSAによって生じる制限について検討していた。 SA下における衛星時計補正値の推定が、実時間に近い処理における誤差の主たる原因である。 この問題はデータの収集レートを1Hzに向けて押し進めることになる。 Fang等は毎時間ステップする24時間のムービングウインドウ使用するという、重要で斬新なアプローチについて検討した。 そして、解に引き続く1〜2時間にわたり軌道位置で 10〜 30 cm、降雨となる水蒸気で 1〜 2 mmの精度を達成する可能性がある。 Stowers等はグローバル・ネットワークのような高速なデータ取得レートにおいて課せられるデータ処理の問題について討論した。 ポスト実時間処理における精度の問題が幾つかの講演で扱われていた。 これらの講演のテーマは、データ処理における信頼性の増大であった。

 Simon等は他所でGPSのデータ解析において行った選択と、彼等が行った位置推定に対する影響について述べた。 悲しいことに、10年以上の研究にもかかわらず、使用した解析ソフトウェアと同様これらの選択が、まだ位置決定において無視できない影響を持っている。 この分野でのさらなる研究が要求される。 De Jong & Teunissenは仮定テストに基づくデータ品質の評価手法を討論した。 このアプローチは最小検出バイアス (MDB) によって示された信頼性の内部測定を導いた。 ある環境下で、MDBは周期の20%に削減できた。 Kristansenのポスタ・セッションでは、データ品質の評価に統計的手法を扱っている。Post-fit残差が局依存のデータ重み付け (位相と擬似距離) を決定するために使用された。 この体系は、不適当なデータを大幅に減少させた。

 全般的に、このセッションにおける講演は、主に将来に向けての応用と技術の双方に関しての展望であった。講演中で述べられた主な話題は次の事項である。 新あるいは拡張GNSS補強システム(浪江 & 安田;Martin & Jahn;De Jong & Teunissen)、RTKのヨーロッパでの標準化に向けての展開 (D嗟ler)、未来の応用のための革新的データ処理案 (Fang等;Stowers等)、システムの統合 (藤井 & 田中)そして、後処理で実現できる高精度に匹敵する精度を持つ近実時間解析が必要な新しい応用 (Zumberge等、Fang等、Stowers等)。

安田明生


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